自由遊戯黙示録

フリーゲーム/インディーズゲームをディープに語る

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サムライバーガー:武士道とはハンバーガーと見つけたり

資本主義・大量消費の象徴ともされるファストフードの代表格、ハンバーガー。
そんなハンバーガーに命を賭けるゲーム、『サムライバーガー』を紹介しよう。

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サムライバーガーといっても海外版テリヤキバーガーのことではない。
時は近未来、ハンバーガーの道に生きるサムライ「桃井儀一」となり、
ハンバーガーに死ぬハイパー武士道アクションである。

『サムライバーガー』の掟として、ベルトコンベアの上を流れるハンバーガーモドキの上にバンズを乗せ、お客様に送り出すのが桃井儀一の使命となる。

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果たしてこれの何処がサムライなのか?という疑問があるかもしれない。

だが良く考えても見て欲しい。
サムライといえば日本刀(カタナ)が真っ先に思い浮かぶと思うが、”弓道”や”流鏑馬”といった武道の存在が示すように、元来武士とは弓を主体とした射撃戦に秀でていなければならないのである。
ジェットパックで高速移動しつつ、ハンバーガーをバンズで的確に射抜いていく様はまさに流鏑馬のそれであり、桃井儀一は未来に生きる那須与一なのであり、まごうことなきサムライなのである。

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・一矢で二兎を射る我が腕前を見よ

ハンバーガーを作る際には仕込みが大切である。
バーガーもどきを持ち上げ、別のバーガーの上に乗せることでダブルバーガー・トリプルバーガーを作ることができる。

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・二段重ねの仕込みにござる

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・これぞ妙技三段重ねにござる

ダブル・トリプルを連続で作成すると「チェイン」となり、ハンバーガー1個あたりの値段が上昇する。
チェインは続ければ続けるほど価格上昇が加速するため、上手く続ければメガ○ックやモ○の匠○バーガーも裸足で逃げ出すような超高額ハンバーガーにすることもできる。


対して、不完全なままのハンバーガーを送り出してしまったり、射そこねたバンズを送り出してしまうと、画面左上の星印で示されている「お客様満足度」が低下してしまう。
バンズが乗っていないハンバーガーが世に送り出されれば「脂ぎった肉を素手で掴んで食べるなんて下品ザマス」などと不満が飛び交うことになるのである。
さらには「お客様満足度」が無くなってしまうと、桃井儀一が打ち首を命じられることになる。
ハンバーガーの製造工程ひとつとっても、大いなる責任を問われてしまう時代なのである。
そのような事態は何としても避けなければならない。

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・未完成バーガーは武士の恥にござる…

怒涛のハンバーガーラッシュに敗戦を続けて「お客様満足度」が低下しまくり、生き恥を晒すのに耐えられないときは、左の穴に飛び込み自決することも可能である。
その潔さたるや正に武士道。

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・ハラキリ イズ ブシドー


これぞ、大量消費社会の刹那を生きる一人の侍の姿である。

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  1. 2007/04/30(月) 23:07:34|
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グラフでボクシング:一筋の線が紡ぐ物語

スポーツは結果が重視される世界である。
スポーツ選手たちが普段どのような生活をしていて、どのような心情でスポーツの舞台に立つのか、あまり多くが語られることはない。
そのスポーツを反映したスポーツゲームにおいても、スポーツに関わる人々の心情が描かれることは少ない。

『グラフでボクシング』はそんなスポーツに関わる人々の心情を感じ取ることのできるスポーツゲームである。

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『グラフでボクシング』はボクシング・ジムを舞台にボクサーとトレーナーの二人三脚でボクシングの世界を戦っていく育成型ゲームである。
そのタイトルの通り、グラフをボクシングの試合展開に見立ててゲームが展開されていく。

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・ボクサー誕生。ボクサーの能力が目視確認できるのはこの時だけ

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・基本的には試合を見守るのみ

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・有効打が入った瞬間、グラフは一気に跳ね動く

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・必殺パンチ炸裂!グラフが上下に振り切れればノックアウトだ!

試合は淡々と展開することもあれば、時としてメッセージが挿入され、場合によっては決断を迫られることもある。
こうしたイベントは大抵、試合の展開に大きな影響を与える。

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・視界不良はダイレクトに試合に響く

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・タオルを投げるべきか!?苦しい決断


試合の合間にはトレーニングやイベントが挿入される。
世界の頂点を制するためにはこうしたイベントを上手にこなしていくことが重要になる。

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・トレーニングもグラフ。バーをタイミングよく中央で止めて猛特訓に耐え抜こう

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・暴れまわるチンピラたちに鉄拳制裁!

ほぼ自動進行なため作業の片手間でもプレイできるが、じわじわと推移するグラフには緊張感があり、ナレーションの語り口も相まって気がつけば目が離せなくなってしまう。
作者はボクシングジムの会長をしていた経験があるそうで、ゲームからはボクシングに関する造嗜の深さ、ボクシングに対する強い愛情を感じることができる。

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・タイトル画面で待っていると現れる、パンチについてのうんちく。深い

ゲームのマニュアルによれば、当初アクションゲームにてボクシングを再現する予定だったものが、技術力の問題からこれを断念し、代わりにグラフによる表現を導入することを思いついたという。
結果として、アクション型のボクシングゲームにはない「ボクシングを想像させる」という全く新しい表現方法を勝ち取ることに成功した。

『グラフでボクシング』の後、同作者は念願のアクション型ボクシングゲーム『実写でボクシング』を発表するに至るが、筆者としては『グラフでボクシング』の編み出した独自表現にこそ掛け替えの無さを感じるのである。


確かに、アクションゲームと違い、プレイヤーが介入できる要素は少ない。

しかし、本来ただの乱数にしか過ぎないはずのものから、どういうわけか幾多のドラマが生まれていくのである。

世界王者を夢見て、雨の中を黙々と走りこむボクサー。
怒涛の攻めによる秒殺。積みあがる連勝、記念に焼肉の大盤振る舞い。
強敵との戦い。恋人との出会い。同僚とジムで交わす何気ない会話。
一度はリングに膝を付きながらも、狙い澄ましたカウンターからの大逆転劇。
深いダメージを負いリングを去っていく者達…

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一筋の線が紡ぐ、ボクシングという名の物語。
激しく乱高下するグラフに熾烈な乱打戦を見出したとき、『グラフでボクシング』は光輝き始める。


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  1. 2007/04/30(月) 01:02:46|
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Cannon Smash:ガチンコ卓球宣言

野球、サッカー、陸上競技。古今東西、様々なスポーツがゲーム化されている。
sportという単語にはもともと「遊び戯れる」という意味合いが含まれているし、運動のスポーツも勝ち負けを競う「競技」の側面があるため、ゲームの題材としては非常に扱いやすい。

そうしたスポーツゲームは、実在のプロスポーツ選手のデータが使える商業作品が優勢で、フリーのスポーツゲームと言うのは稀有な存在である。
しかし、その中には商業作品でもなかなかシミュレートされないスポーツを取り上げていたり、商業作品とは違う独特の切り口でスポーツを表現しているものが存在している。

その中のひとつを紹介したい。
本格派対戦型卓球シミュレーター、『Cannon Smash』である。

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これまでの卓球ゲームではラケットのみに焦点が当たることが多かったが、『Cannnon Smash』では操作方法がよく練られている。
マウスで選手を動かし、マウスの左ボタンでバックハンド、右ボタンでフォアハンドとそれぞれ対応した方向にラケットを振る。
飛んできたボールをマーカーに合わせ、タイミングよくラケットを振ることでボールを打つことができる。
サーブもボタンひとつで行う。

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・選手のコントロールはマウスで行う

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・赤いマーカーにコースを合わせ、タイミングよくラケットを振ろう

また、キーボードを卓球台の上に見立てて打球のコースをコントロールすることができる。
マウスとキーボードを同時に操作するのは難しいので、まずはマウスに集中し、キーボードによる操作はボールをタイミングよく打てるようになったら取り入れていくと良いだろう。

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・キーボードのキーがボールのバウンド位置に対応する

ボールが速いので、はじめのうちはボールをなかなか捕らえられないかもしれない。
ラリーの練習をするモードがあるので、納得いくまで練習してみよう。
ボールを打ったときのカン、コンという音が小気味良く、ただ打ち合うだけでも楽しい。


対戦では3種類の戦法からひとつを選んで試合を行う。
多数のキャラクターからひとりを選択して、それぞれの得意技で戦う対戦格闘ゲームに通ずるものがある。

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・強力なスマッシュとバックハンドを持つ”前陣速攻型”Pen Attack

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・高速ドライブとフットワークで勝負する”ドライブマン”Pen Drive

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・台から距離を取りカットで粘り強く戦う”カットマン”Shake Cut

オプション設定でCPUの強さとポイント先取数を変更することができる。
ネットワーク対戦も可能。昼休みの息抜きに打ち合うも良し、世界の猛者を求め戦うも良しだ。


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・試合開始!

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・コースを振り分けて相手を揺さぶれ

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・ラリーが続くとマーカーが狭まり、ラリーが難しくなっていく

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・ボールが浮いてしまった!これは相手の強打を許しやすい

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・叩き込め、必殺のスマッシュ!!

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・無情にも転がるボール…


何よりこの『Cannon Smash』が素晴らしいのは、卓球を「ピンポン」として茶化すことなく、「卓球」というスポーツを真正面から捉えたゲームだという点である。
卓球の、あのラリーのスピード感を、球を打つこと・コントロールすることの難しさを、自在に打てるようになったときの喜びを、ラケットが生み出す様々な戦法を、フットワークを駆使する事を、前後上下左右の3次元に広がる駆け引きを、余すところ無く描いた点である。
卓球経験者がこのゲームをプレイすれば、その卓球の感覚の再現度に唸ることは間違いない。
開発者自身が卓球経験者ということもあり、『Cannnon Smash』からは卓球に対する真摯な愛情を感じることができる。


卓球とは真剣勝負である。

その卓球に真剣な『Cannon Smash』もまた、真剣勝負なのである。


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  1. 2007/04/22(日) 20:39:37|
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BulletML トリロジー:弾幕フリーク達の夢の跡

シューティングゲームの話が続いているが、ご容赦願いたい。
インディーズ・ゲーム・クリエイター達には2Dシューティングゲームを愛好する人々が多く、この2者はどうにも切っても切れない関係にあるのだ。

そんな、シューティングゲームを愛好するクリエイターの代表格がABAだ。

2006年末に米MTVからのインタビューを受けるにまで至った(http://indygamer.blogspot.com/2006/12/kenta-cho-mtv-interview.html)、
世界で最も注目を集めているインディーズ・ゲーム・クリエイターのひとり、長 健太こと"ABA"。
そのABAが国内外から熱い視線を受けるきっかけとなったのが『Noiz2sa』である。


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『Noiz2sa』は、アブストラクト(抽象的)なグラフィックが特徴の縦スクロール型シューティングゲームである。

システム的にはボンバー(緊急回避)こそ無いが、いたってスタンダードな2Dシューティングゲームのものとなっている。
やや特徴的な点としては、敵の爆発に巻き込まれた敵弾は得点アイテムに変化する点である。
これを上手く利用すれば、弾を消してある程度回避を楽にすることができる。
得点を稼げば残機も増やせるため、これを利用しない手は無い。

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・爆風で弾を消すと得点アイテムになる

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・得点アイテムだらけ。ジャンジャンバリバリ


『Noiz2sa』が製作されるにあたり、XMLをベースとした"弾幕記述言語"「BulletML」が同時に開発されている。
敵の弾幕はこのBulletMLで記述された弾幕からランダムに組み合わされ、発射される。
この中にはいくつかの有名商業シューティングの弾幕を再現したものがプリセットされているほか、ユーザー自身が弾幕を記述し使用することも可能となっている。

また、このゲームにおいて特筆に値するのがエンドレスモードの存在である。
エンドレスモードは残機切れでゲームオーバーになるまでひたすらプレイを続けるモードで、先のレベルに進めば進むほど敵の攻撃が熾烈になる。
前述のBulletMLの使用により敵の攻撃パターンがほぼ無限に生成できるがゆえに実現できたモードであると言える。

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・自動生成される猛攻に対し全神経を集中させ回避せよ

図形で構築された世界とループミュージックはテクノを感じさせる。
ひたすら敵を撃ち、ひたすら弾幕を潜り抜け、ひたすら得点アイテムを吸い上げる、その際限なく続くトリップはサイバードラッグと形容するのがふさわしい。


『Noiz2sa』の次にリリースされたのが『rRootage』である。

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『rRootage』はボスとの対決がメインに据えられており、弾幕以外にもボスの形状が自動生成で作成される。
通常のゲームモードと、商業シューティング『斑鳩』『サイヴァリア』『ギガウィング』をそれぞれ模した計4種類のモードでゲームをプレイすることができる。

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・ショット&ボンバーの通常モード

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・敵弾にかすって無敵ゲージを貯めるPHYモード

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・白と黒の2色を使い分けるIKAモード

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・反射バリアを搭載するGWモード


『Noiz2sa』『rRootage』に続くのが、3作目『Persec47』。

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『Persec47』は『Noiz2sa』のエンドレスモードを踏襲。
ロールショット・ロックショットの2タイプの特殊攻撃を選択できるようになっている。
ゲームスピードも早くなっており派手でアップテンポに仕上がっている。

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・自機の回りで回るロールショット。溜め撃ち式の貫通弾

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・正面の敵を捕らえるロックショット。ホーミング・レーザー


この「BulletML」3部作は抽象的なグラフィック、比較的初心者から上級者まで遊びやすいレベル設定に加えて、日本国内のフリーゲームとしては珍しく英語の説明書も完備されているため、国際的にもプレイされ、高い評価を受けている。
現在ABAは国際的な2Dシューティングゲームの第一人者として捉えられるようになった。

しかし、『Nois2sa』登場時のインパクトこそ強烈であったが、『rRootage』『Persec47』についてはどちらも『Nois2sa』を若干変化球にしただけに過ぎず、「BulletML」を試験するために作られたという色合いが濃い。
二番煎じ、三番煎じであると言われても仕方がない所だろう。



2Dシューティングゲームは「シューター」と呼ばれる愛好家が少なからず存在しながらも、商業レベルでは斜陽化が叫ばれている。

当然である。

現在のシューティングの主流となった弾幕型シューティングは画面を見づらくし、初心者に「何をどうすればいいのかわからない」という印象を与えてしまう。
にも関わらずマニア向けに弾幕ばかりが追求される。見た目だけでなく実際の難易度も際限なく上がり、初心者はますます離れていく。
また、ショット&ボンバーのスタイルに固着し新味を取り入れることもしてこなかった。
ゲームシステムの面で見ても発展性が失われてしまっていて、プレイヤーに「どれを遊んでも同じ」だと思わせてしまう。

『Nois2sa』に対する『rRootage』『Persec47』がそうであるように。

確かにシューティングゲームは楽しい。
しかし、工夫を忘れたゲームは死んでゆくものだ。
弾幕シューティングを省みるに、「弾幕愛好家による」「弾幕愛好家のためだけの」弾幕シューティングがフリーゲーム、インディーズゲームを舞台に縮小再生産されている傾向がある。
中には弾すら撃たず、ひたすら避けを練習するソフトまで存在している。
そして、そういった縮小再生産の為に作られたのがまさしく「BulletML」なのである。


BulletML、それは弾幕フリーク達の夢の跡。

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  1. 2007/04/22(日) 12:21:33|
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RAY-KUDRYAVKA X:2Dシューティングに進化はあるのか?

2Dシューティングゲームは、1997年の『怒首領蜂』から、いや、もっと言ってしまえば1987年の『究極タイガー』から、システム的な進歩が全く見られないジャンルである。

ショットボタンで弾を垂れ流しにし、レバーで画面中を埋め尽くす敵弾の合間をくぐり、危なくなったらボムボタンで緊急回避。
これが近代2Dシューティングゲームの全てである。

『RAY-KUDRYAVKA X』(レイ・クドリャフカ ゼクス)は、そうした近代シューティングに対するカウンターとして産声を上げた。

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『RAY-KUDRYAVKA X』には偏執的なまでに数多くの要素が盛り込まれている。
なんといっても目を引くのが、自機「クドリャフカ」の多彩なムーブと、それに伴う操作の煩雑さだろう。

『RAY-KUDRYAVKA X』の操作には実に7ボタンを要している。
一般的なシューティングゲームが2~3ボタン、格闘ゲームで4~6ボタンなのを省みれば、かなり異質なものだと言える。
そして、これらどれかがひとつだけでも欠けていたとすれば、RAY-KUDRYAVKA Xというゲーム性は決して成り立つものではなかっただろう。


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・敵は全方位から迫り来る。画面右下はレーダー。

まず大前提として、自機は下に、敵機は上に、というセオリーがそもそも通用しない。
敵は360度、全方位から襲い掛かってくるため、自機はこれに対して左右に回転しながら対処しなければならない。
自機も敵も主に後方が死角となるため、背後を取る事・取られないことが重要となる。


自機「クドリャフカ」の持つ3種類の武器はそれぞれ特徴が明確化されており、使い分けが重要になる。

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・ショット:威力は低いが、ザコ掃射に非常に役立つ。

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・レイ:ロックオン攻撃。高度の違う敵も攻撃できる。照準の距離も調節可能。

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・ブレード:威力の高い近接攻撃。順手切り・逆手切りがある。

遠距離やザコにまとわり付かれた際にはショット、中距離ではレイ、近接戦や大型の敵にはブレード、という形になる。

また、これら武器には残弾数が設定されている。
そのため、敵の合間を縫って、あるいは危険を冒してのリロード(再装填)が必要になる。
リロードのアイデアはガン・シューティングやファースト・パーソン・シューティング(FPS)で良く見られるものであるが、ゲームに緩急を付ける要素として見事機能している。

他にも、ゲージを消費して利用する強力な攻撃「オーバーウェポン」が3種類存在する。


ダッシュの存在もシューティングゲームでは異質なものだろう。
パワーアップなどによる自機スピードの調節や、ショットボタンの押しっぱなしによる低速移動モードは様々なシューティングで見受けられる。
しかし、瞬発的に高速で移動するダッシュはシューティングゲームではあまり見られないアイデアだろう。
ダッシュ自体もキビキビしており、無意味にダッシュを繰り返したくなるし、レーザーを回避したいときやブレードで攻撃したいときに役に立つ。


そして、『RAY-KUDRYAVKA X』で最も重要なのは「ノックバック」の存在である。

・ブレードによる打撃
・集中ロックオンレイ(敵1体に8本全てのレイをロックオンする)
・オーバーウェポン・ディスラプター

上記3つの攻撃を命中させることによって、「ノックバック」が発生する。
それにより相手を若干吹き飛ばし、攻撃を中断させることができる。

このノックバックを繋いでいくことで、格闘ゲーム顔負けのコンビネーション攻撃を叩きこみ、敵に撃たれる前に敵を倒すことが出来る。
あるいは、ノックバックによって敵の体当たり攻撃を食い止めたり、敵の射撃を中断させ、切れ目の無い猛攻撃から抜け出すチャンスを生み出すことができる。

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・レーザー前にダッシュで踏み込み…

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・白刃一閃!

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・返す刀で、もう一撃!!

プレイ中は主にブレードでノックバックを狙うことになる。
単に「威力が高く、射程の短い攻撃」として扱われがちな近接攻撃に新たなメリットを生み出している点も評価してよいだろう。


そして、これらのシステム全てが組み合わさることによって、非常にアグレッシヴな戦いが繰り広げられる。

時代劇の殺陣のようにクルクル回りながら敵を倒していく。
ショットで雑魚を薙ぎ払い、耐久力のある敵はレイで捕捉する。
敵に囲まれないようにするための位置取り。
背後からの攻撃をかわしつつ、振り向いて反撃に出る。
ダッシュで踏み込むか、それとも距離を取るかの判断。
敵にレーザーを放たれる前にダッシュで踏み込み、ブレードのコンビネーションで瞬殺。
レイの集中ロックオンで敵をよろめかせ、敵弾を慎重に回避。
容赦ない攻撃を凌ぎ、合間を突いて弾薬のリロード。
弾丸と闘志を込めなおし、撃鉄の上がる音を合図に戦闘再開。

めまぐるしく変わる状況に対して、プレイヤーの一挙一動が問われていく。

ただ撃つだけでは倒せない、ただ避けるだけでは生き残れない。
攻撃が防御となり、防御が攻撃となる、真の攻防一体。


理屈は不要。戦闘本能を直撃するバトルが、ここにある。

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・吼えろ!クドリャフカ!!

『RAY-KUDRYAVKA X』は、「回避性」ばかりがクローズアップされる近代の2Dシューティングゲームというジャンルの中において、圧倒的な「攻撃性」を「回避性」と同時に確立した新次元の2Dシューティングゲームなのである。


ただ悔やまれるべきなのが、結局この革新的な作品が完成を見ることなく開発が凍結されてしまったことだろう。
そしてその後に続いたRAY-KUDRYAVKAシリーズは、「回避性」に特化したheXa(ヘクサ)、
「攻撃性」に特化したixTL(イクストル)に分家したが、
そのどちらもXの生み出したものには到底及ばなかった。

また、『Vision Sphere』という『RAY-KUDRYAVKA X』の全方位戦闘に影響を受けたフリーゲームも登場したが、こちらは『RAY-KUDRYAVKA X』の持つ「攻撃性」が完全にスポイルされ、まったくもって熱中するに至れないゲームであった。

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・『Vision Sphere』


今なお、全く飽きもせずに、創意工夫の無い定型的な2Dシューティングゲームが定期的にリリースされている。

『RAY-KUDRYAVKA X』が2Dシューティングゲームに残した進化の種は、一体何だったのであろうか?


[RAY-KUDRYAVKA X:2Dシューティングに進化はあるのか?]の続きを読む

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  1. 2007/04/20(金) 02:47:14|
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Every Extend:弾を撃たないシューティング?

フリーゲームやインディーズゲームには「シューティングゲーム」が良く見受けられる。
シューティングゲームは、「撃つ、避ける」というルールの単純明快さゆえに、実際にゲーム製作をする上で製作しやすく、リアルタイム性もあるためプログラミングの習作には適切な題材だろう。
また、ビデオゲームの始祖と言ってもよいほど古くから存在しているジャンルであり、熱心な愛好家が少なからず存在する。
ゲームに造嗜の深いインディーズ・ゲーム・クリエイター達ももちろん例外ではない。

しかし、そんなシューティングゲームを出発点にしながら、別ジャンルのゲームにまで発展してしまったゲームがある。
OMEGA作『Every Extend』(E2)である。

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・画面は全編3D


見た目は縦シューティング風のゲームだが、『Every Extend』では自機が弾を撃たない。
ではどうやって敵を倒すのか?

それは、自爆である。

『Every Extend』のルールをかいつまんで説明すると次の通り。
プレイヤーは自機として宇宙誘導爆弾を操作し、タイミングを計って起爆させて敵を倒していく。
敵を爆発に巻き込むと更に爆発し、次々と誘爆して高得点となる。
一定の得点を取ると残り爆弾数が増える。
残機、または残り時間がゼロになるとゲームオーバーとなる。

この自爆する→誘爆で得点UP→自機が増える→自爆する…のサイクルを繰り返すのを基本とした、ゲームタイトル通りの「常に残機が増える(Every Extend)」プレイが展開される。


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・位置とタイミングを見計らい、起爆せよ

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・誘爆でスコアを稼げ

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・ボスも連鎖爆発に巻き込め


画面上に炸裂する爆発と、自機が増えまくるのが気持ちいい。
それでいて、高得点を取るためには戦略とタイミング、そして運が必要になり、絶妙なアクション性とパズル性を併せ持つ。

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・衝突などによるミスは残機が減る上、時間もマイナス5秒と良い事無し

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・赤い敵が出すアイテムを取ると敵が増えてくる。つまり…

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・成績診断。「デルタ弱い」ってなんだ「デルタ弱い」って!


一体これはシューティングなのかアクションなのかパズルなのか。
もはやジャンルの壁を突き抜けており、ただただその発想に驚くほかない。

パズル的な要素、明確な目的無く沸きつづける敵、あちこちで巻き起こる爆発、ひたすら増える自機、そして乱発される「宇宙」という単語。
このゲームをプレイしていると脳をくすぐられているような感覚を覚えてくるが、これは正に宇宙感覚と言うべきだろう。
スペースでありコスモでありギャラクシーでありノヴァでありビッグバンである。

『Every Extend』は、独自の工夫と発想で作られている数多くのフリーゲームの中でも、特にアイデアに優れた一作である。


この今までに類を見ないゲームは第2回 3分ゲーコンテストに投稿され、第1位を受賞している(http://3punge.com/kako/2.html)ほか、
PlayStation Portable用『Every Extend Extra』(E3)、XBox Live Arcade用『Every Extend Extra Extreme』(E4)として移植されている。
フリーゲームが商業作品化されるという出来事自体もあまり類を見ないことであり、大きな快挙と言えるだろう。


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  1. 2007/04/18(水) 01:49:25|
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チャンバラバンバー:剣に生き剣に死ぬ刹那

今回は、このゲームに倣いシンプルな紹介にする。

『チャンバラバンバー』は超シンプルなハイパー武士道対戦ゲームである。


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・対戦画面

清い。清すぎる画面構成。その清さたるや正に武士道である。

プレイヤーは武士を操作し、左右方向への移動と、三種類の剣技を使って対戦する。

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・メン:隙の無い素早い攻撃。打ち合いになりやすい。

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・ツキ:リーチが長いが、動作の前後の隙も大きい。防御されると危険。

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・防御:相手の攻撃をを受け止める。

勝負は一撃で決まる。
相手に打ち勝つためには、時には慎重に守りを固め、時にはフェイントを混ぜて相手の隙を誘い、時には大胆に踏み込んで切り込む必要がある。
また、キャラクターはその場に静止することができず、左右どちらかに動き続ける。
このため常に間合いを測り続ける必要があり、独特の緊張感を生み出している。

また、笛や太鼓、三味線による和風のBGMもその独特の緊張感に拍車をかけている。BGMは必聴だ。

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・真剣勝負において立ち止まることは許されない

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・ツキを出しつつ後ろに下がるフェイントテクニック

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・一本!メンが決まった瞬間

いたって単純だが、熱い駆け引きを楽しめる。
2人プレイもできるため、ちょっとしたおつまみにもいいだろう。

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  1. 2007/04/14(土) 11:53:42|
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愛と勇気とかしわもち:前代未聞のストーリーパズル

筆者が、このblogを始める上での原動力になったフリーゲームがある。
『愛と勇気とかしわもち』と言うタイトルの、シンプルなパズルゲームである。

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このゲームは、その可愛らしい見た目とは裏腹に、すさまじい衝撃を秘めていた。


『愛と勇気とかしわもち』のルールはいたってシンプル。
マウスで画面上のお菓子を回転させて、同じ種類のお菓子をタテ・ヨコ・ナナメに4つそろえる。
これだけである。

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・4つ並べると消えるよ

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・最下段のお菓子は下に落とすことができる。バツマークはこれで片付けよう

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・画面左のオレンジのタイマーが無くなるとゲームオーバー

回転のアクションやお菓子の消え方、そして効果音が小気味良いため、お菓子を消していくのが単純に楽しい。

また、高得点を狙うためには、長い連鎖を狙うためにお菓子の消す順番を考慮し、なおかつ時間切れを起こさないように次々とお菓子を消していく必要がある。
そのため、ハイスコアを目指すとなると判断力と反射神経が同時に必要になり、途端にやり応えのあるゲームに変貌する。
運の要素も強く、時には何もせずとも大連鎖が発生してフィーバーするので、これがまた射幸心を煽られる。

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・1手以内でお菓子を消せれば連鎖となる

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・4つ消しのパターンを覚えてしまうのがコツ。この位置なら右回転


ルールは簡単、極めると奥が深い。気軽に始められて、どっぷり遊んでいられる。
Windows付属の『ソリティア』や『マインスイーパ』のように、「気が付いたらゲームを立ち上げてしまう」という中毒性がある。
パズルゲームとして単純に秀逸な作品である。


が、『愛と勇気とかしわもち』の真価は、そのストーリーにある。


『愛と勇気とかしわもち』では、プレイを繰り返すたびに、病弱な少女「あいちゃん」のモノローグが挿入される形でストーリーが展開される。
当記事内での明言は避けるが、ここではこのゲームの真のジャンルが「ホラーパズル」であるとだけ紹介する。

kasiwa06.jpg
・かしわもちを頬張るあいちゃんに忍び寄る魔の手

kasiwa07.jpg
・タイトル画面にも変化が・・・?


パズルゲームといえば、『テトリス』に代表されるようにただ黙々と画面に向き合うものが多く、
せいぜい、あってもなくても困らないようなストーリーがついている程度でしかなかった。

この『愛と勇気とかしわもち』は、パズルゲームに本格的なストーリーテリングを導入したと言う点で非常に斬新、というよりは前代未聞な作品だと言えるだろう。

様々な意味で不意を突かれた作品である。


余談となるが、このゲームは第8回 3分ゲーコンテストに投稿され、第1位を受賞している。
(http://3punge.com/kako/8/8k.html)

[愛と勇気とかしわもち:前代未聞のストーリーパズル]の続きを読む

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  1. 2007/04/11(水) 22:11:32|
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撃破伝:実験要素と本質主義の両立

フリーゲームで大きな悩みの種となるのが「グラフィック」である。
フリーゲームは個人レベルによって製作されるが、プログラミングとグラフィックの双方の才能に恵まれた人物はそう多くはなく、グラフィックが貧弱にならざるを得ない。
あるいは、グラフィックとプログラミングの分業を図ることが大半である。

しかしそうしたグラフィックの貧弱さすらも逆手にとって昇華させたゲームがある。

『撃破伝』である。

まずは画面を見ていただこう。

gekiha00.jpg


gekiha01.jpg
・まさに漢字ワールド

ぱっと見てどれが自機だか分かるだろうか?
このように、『撃破伝』は登場するキャラクターが全て「漢字」となっている横スクロールシューティングゲームである。
画面だけでは、一発ネタと言われても仕方が無い雰囲気をかもし出しているが、実際にプレイしてみればその考えは吹き飛ぶだろう。

『撃破伝』は様々な発想と工夫に溢れており、それでいながらにして正統派のシューティングゲームなのである。

『撃破伝』では、キャラクターが全て漢字であることを銀河の果てに投げ飛ばしたくなるほどの演出へのこだわりが見られる。
自機である「撃」の出撃シーンをご覧頂きたい。

gekiha02.jpg
・滑走路上の「撃」。「人」によるセッティングが行われている

gekiha03.jpg
・「撃」滑走開始。画面奥に向かって高速で景色が流れていく

gekiha04.jpg
・地上を離れた「撃」。雲を突き抜けて上昇!

gekiha05.jpg
・陽光を背に受けて今「撃」が戦いに挑む!!

…もう、どこのシューティングゲームに出しても恥ずかしくない格好良さである。

そんな「撃」が相手をすることになる敵は、漢字が表意文字であり、それ1字で意味を持つことを活かした特徴を持っている。

gekiha06.jpg
・ジャンプする軌道がいやらしい「跳」に、役割分担の「攻」「守」

gekiha07.jpg
・「頭」「胴」「尾」で一体の敵

gekiha08.jpg
・樹海では虫達が襲い掛かる

gekiha09.jpg
・7つの大罪「傲」「嫉」「食」「色」「怠」「貪」「憤」をけしかけてくる地底のボス「冥」

いずれもただ弾を撃ってくるだけでは終わらない曲者揃いであり、攻略のしがいがある手強い相手となっている。
ザコ敵であればキャプチャービーム「捕」を使い味方にすることも可能なので、漢字の持つ多彩な個性を思う存分に楽しむことが出来る。

gekiha10.jpg
・キャプチャーした敵はオプション&ボムとして活躍

また、文字鍵盤(キーボード)、遊戯用操縦桿(ジョイスティック)のほかに、鼠型操作器(マウス)での操作も可能な点にも注目したい。
マウス1本で気軽にプレイするもよし、ジョイスティックで本格的に挑むもよし、それぞれ違う操作感が楽しめる。

gekiha11.jpg
・マウスで「狙」いを定め、

gekiha12.jpg
・相手を「捉」えて、放つ

gekiha13.jpg
・必殺の「光」が炸裂!!


『撃破伝』には妥協が無い。
見た目の貧弱さをコンセプトで補い、そしてなお余りあるものが『撃破伝』には存在する。
商業製品ではまずお目にかかることが無いであろうアイデアと、ストレートなゲーム性との両立は
まさにフリーゲームの真骨頂、醍醐味だと言えるだろう。

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  1. 2007/04/08(日) 20:10:54|
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Bio_100%:フリーゲームの伝説

かつて、Bio_100%という伝説があった。

時代はMS-DOS、PC-9801というコンピュータが「国民機」として日本に普及し、
「Nifty-Serve」「PC-VAN」といったパソコン通信サービスが世に広がり始めたころ。

日本最強と謳われたゲームクリエイター集団があった。

bio100_00.jpg

それが『Bio_100%』である。

『Bio_100%』は1991年、フリーソフトウェア作者のalty、metys、羊男らが設立。
そこにグラフィック担当のなのれー(nano-Ray-speX)、音楽担当のfin,NEWというように多方面からメンバーが集まった。
彼らは製作者が作りたいものを作り、ユーザーとはその楽しみを共有するというスタンスのもと、パソコン通信「アスキーネット」を中心として活動を行った。

彼らBio_100%はPC-9801上で動作する高品質なフリーゲームをリリースし続け、その名をパソコン通信上に、パソコンユーザー達に轟かせることになった。


そんな彼らの代表作が、愛の大戦艦シューティング『Super Depth』だろう。

bio100_01.jpg

『Super Depth』は、戦艦ヤマボクを操作し、多方面にわたる戦いを展開しながら第2の地球を目指すシューティングゲームである。

bio100_02.jpg
・対潜戦では、敵潜水艦の先を読んでの爆雷投下が重要

bio100_03.jpg
・対空戦では、激しい爆撃に対する回避行動が重要

bio100_04.jpg
・宇宙戦では、左右から出現する敵に対しての臨機応変さが重要

bio100_05.jpg
・ボス戦では、的確に攻撃に対処しつつ敵の弱点を突く正確さが重要

と、ひとつのゲームでありながらバリエーション豊かなシーンが展開される。
適度なランダム性も相まってプレイが単調になりにくく、飽きさせない。
高水準のグラフィックと、BEEP音でありながら勇壮に奏でられるBGMがそれに彩を添える。

まさに傑作と言うべきこの作品は、第1回フリーソフトウェア大賞・アミューズメント部門の受賞作品となった。


また、彼らのことに触れる上では『戦国TURB』も欠かすことの出来ないタイトルだ。

bio100_06.jpg

『戦国TURB』(せんごくたーぶ)は、諸行無常感溢れる、ねこ軍とひつじ軍によるリアルタイム合戦シミュレーションゲームである。

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・らいよん惑星の各地を転戦

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・くまやうさぎを説得し、ねこにする

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・妖精たいにゃんは薬になる

bio100_10.jpg
・会敵!阿鼻叫喚の乱戦が繰り広げられる

この『戦国TURB』は長い時を経て、SEGAのゲーム機Dreamcastでリメイク版が発売されるという数奇な運命を辿っている。
(http://turb.dricas.ne.jp/)
そのためDreamcast版でタイトルをご存知の方もいるだろう。


そのほか、彼らはアクションゲームを中心とした良質なラインナップを展開していった。

bio100_11.jpg
・2Dラジコンレース『CarII GRANDPRIX』

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・タイムトライアルシューティングシリーズ(写真は『NyaHaX'93』)

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・マウスアクション『Moglar』シリーズ(写真は『FLIXX』)

bio100_14.jpg
・3Dレース『ろりろりローリング』(写真は『ROLLING95』)

bio100_15.jpg
・対戦型戦車アクション『TWINS』(写真は『TWINS2』)

bio100_16.jpg
・ホバリングアクション『Check Bell』

bio100_17.jpg
・天動説戦車アクション『GOGGLE』シリーズ(写真は『SUPER SUPERTAN』)

etc,etc...


その質と人気の高さゆえに、彼らBio_100%単独によるムックが2冊も発行されている。
『Bio_100% ゲームコレクション』がそれだ。

bio100_18.jpg
・筆者所有の『Bio_100% ゲームコレクション』2冊。

このムックには、彼らの作品が入ったフロッピーディスクに、各種ゲームの解説やヒント、そして彼らBio_100%メンバーによる座談会などが収録されている。
今でこそゲームクリエイターたちの顔がメディアに出ることはごく当たり前のことだが、この当時としてはなかなか珍しいことではないだろうか。


やがて時代がMS-DOSからWindowsへ、パソコン通信からインターネットへ移るにつれて、Bio_100%ブランドによるゲームのリリース本数自体は少なくなったものの、「WinG」「DirectX」といったゲーム開発環境の推進に注力。
Bio_100%代表のalty氏は一時MicroSoftに在籍し、「DirectX」の開発にも関わっていたことがあるという。
今日のインディーズゲーム開発環境は、Bio_100%がいたからこそ成り立っていると言っても良いだろう。

フリーゲームの、いや、ビデオゲーム全体の歴史の中で、Bio_100%を抜きにして何かを語ることなど到底できることではないのである。

故に、このblogの序文にかえて、Bio_100%という伝説を記す。

[Bio_100%:フリーゲームの伝説]の続きを読む

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  1. 2007/04/08(日) 14:53:55|
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